ZENAIM INSIDE STORYは、ゲーミングギアブランド『ZENAIM』に携わるプロジェクトメンバーを通して、ブランドの魅力を伝えるコラム企画です。
フォーカスパーソン
永田 裕也(Yuya Nagata)
ZENAIM ARCADE CONTROLLER LEVERLESSの開発を担当した永田は、単なる製品開発者ではない。彼自身が格闘ゲームのプレイヤーでもある。海外の大型大会「EVO」に出場した経験を持ち、プレイヤーとしてデバイスと向き合ってきた一人だ。
そんな永田が、なぜアーケードコントローラーの開発に関わることになったのか。そしてZENAIMが目指すデバイスとはどのようなものなのか。開発の背景と思想について話を聞いた。
プレイヤーとして、この開発に手を挙げた
インタビュアー:まず最初に、永田さんの現在の業務について教えてください。ZENAIMのアーケードコントローラーではどの部分を担当されているのでしょうか?
永田:アーケードコントローラーの開発設計を担当しています。どういう製品を作るかという構想から始まって、3D設計、図面作成、試作、評価、修正までですね。実際に作って試して、また修正して…というトライアンドエラーを繰り返しています。
インタビュアー:今回のプロジェクトには、ご自身で手を挙げて参加されたと聞きました。もともと格闘ゲームはプレイされていたんですか?
永田:はい、完全に挙手です。格闘ゲームは昔からずっとやっていて、去年は海外の大会「EVO」にも出場しました。結果は65位でしたね。トッププロには全然届かないですが、大会にはよく参加しています。
「これでアケコンが作れる」と思った瞬間
インタビュアー:ZENAIMのキーボードを見て、「これでアケコンが作れる」と思ったそうですね。どんなところから、その発想が生まれたのでしょうか?
永田:社内の展示でキーボードを見たときですね。スイッチの仕組みを見て、「これなら今までにない理想の格闘ゲーム向けのボタンが作れる」と思ったんです。
ZENAIMのスイッチは磁気式で、ストロークを読み取れる仕組みになっています。それを見た瞬間に「この技術はアーケードコントローラーにも使える」と感じました。それで社内で提案して、プロジェクトが立ち上がったときに「やりたいです」と真っ先に手を挙げました。
思った通りに操作できるボタンを作る
インタビュアー:開発者として、このZENAIM ARCADE CONTROLLER LEVERLESSの一番の特徴はどこだと思いますか?また、それをユーザーに伝えるとしたらどんな言葉になりますか?
永田:やはりスイッチですね。一般的なアーケードコントローラーはメカニカルスイッチで、一定の位置でオン・オフを判定します。でもZENAIMが開発したオリジナルスイッチは磁気式なので、押した位置をきちんと読み取ることができる。その結果、入力の反応が速くて、しかも正確になります。
ユーザーへの表現としては、「自分の操作したい動きが、より早く正確に反映される」
という言い方になると思います。押す動作だけではなくて、戻りの動きも含めて、入力の感覚が自分の思い描く動作に限りなく近くなるんです。

プレイヤーごとに違うという前提
インタビュアー:今回の製品では、アーケードコントローラーの発売に先行して、ボタンモジュールキットを販売する形にもなっていました。このような形式をとったのは、どんな理由からですか?
永田:カスタム文化へのリスペクトがあったがゆえですね。格闘ゲームのプレイヤーって、みんな同じデバイスを使っているわけではありません。手のサイズも違いますし、指の癖や押し方も人それぞれです。そのため、多くの人が自分のアーケードコントローラーを改造して使っています。なので、完成品としてのコントローラーだけでなく、ボタン単体でも使える形にしたかったんです。自分の好きな筐体に組み込んだり、配置を工夫したり。プレイヤーが自分の理想の環境を作れるようにしたいと思いました。
インタビュアー:リリース後、ユーザーにはどんな反応をしてほしいですか?
永田:SNSなどで「自分はこういう組み方をしている」とか、プレイヤーごとの使い方が出てきたら嬉しいですね。格闘ゲームってプレイスタイルが人によって違うので、そういう工夫が広がっていくのを見るのは楽しみです。
ニュースタンダードを作りたい
インタビュアー:永田さんから見て、ZENAIMというブランドはどんなブランドだと思いますか?また、このZENAIM ARCADE CONTROLLER LEVERLESSを通して実現したいことは何でしょうか?
永田:個人的には、「今までにないものを突き詰めて作るブランド」だと思っています。すでにあるものを安く作るのではなく、今の製品に足りない部分があるから新しいものを作る。そういう姿勢のブランドだと思っています。
インタビュアー:最後に、ユーザーからどんな言葉をもらえたら嬉しいですか?
永田:「これすごいな」って言われたいですね。できれば、「これはニュースタンダードだ」って思ってもらえたら嬉しいです。格闘ゲームのデバイスの基準が、一段上がる。
そんな製品に仕上げました。
